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ロケット以外の方法で宇宙を目指す兄弟のマンガ:まっすぐ天へ

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このマンガに出てくる兄弟は、映画化された「宇宙兄弟」とは別のやり方で宇宙を目指します。この兄弟が作ろうとするのは軌道エレベーター。どうやって軌道エレベーターを作るのか?ロケットとは何が違うのか?宇宙ゴミの問題にどんな役割を果たすのか?そんなことがわかります。

 

まっすぐ天へ 1 (モーニングKC)

まっすぐ天へ 1 (モーニングKC)

 

 

▼こんな人にオススメ

・工作や宇宙が好きな小中高大学生

・新素材の開発に関わっている学生や研究者

・SF好きな大きなお友だち

 

 

 

 

▼宇宙兄弟とここが違う!

宇宙兄弟は宇宙飛行士という狭き門に入るために、主人公が生まれ持った才能を発揮していく、やる気系の物語でした。おもしろくはあるのですが、宇宙飛行士の資格を得るためにがんばるという物語なので、ぼくとしてはちょっと物足りないものでした。夢が「資格を得ること」みたいになってしまっているのが、「夢は国家公務員です」「夢は正社員です」みたいに見えてちょっと残念に感じてしまいました。ぼくだけかもしれませんね。

 

一方、「まっすぐ天へ」は今自分が所属している環境からどうやって宇宙にたどり着くかを考え出し行動していくという理屈系の物語です。こちらの方が理屈好きのぼくには向いていました。

 

 

 

このマンガの主人公たちは、宇宙に行くための方法にすでにロケットがあるのに、なんで軌道エレベーターを作ることにしたのでしょう?そもそも軌道エレベーターって何でしょう?

 

軌道エレベーターってなに?

イメージ的には、宇宙空間に漂っている人工衛星から地面までに長いロープがつながっていて、そのロープをエレベーターで昇降するというものです。画像を参考に。

 

 

 

軌道エレベーターとロケットの違いとは?

軌道エレベーターとロケットの違いは、地球の重力から抜け出すときに排出するガスやゴミを出すかどうかです。本作からスペースシャトルの排出ガスのデータを引用↓。

 

・塩化水素 100トン:このため発射場の半径5km以内の水場に魚が住めない。紫外線で分解されるとオゾン層の破壊をする。

・窒素酸化物 6トン:酸性雨の原因となる

・二酸化炭素 230トン:温室効果

・アルミ粉末 66トン

・他に途中で分離する機体の一部がある:宇宙ゴミ(スペースデブリ)になる。

 

こうして数値で見るとすごい量ですね。数字を見て「こんなに環境に悪いんだからやめればいいんだ」と思う人もいるかもしれませんが、そういうわけにはいきません。現代の私たちの生活は、人工衛星がなくては成立しなくなっています。気象観測を行う気象衛星、ミサイルを監視する軍事衛星、通信を担う通信衛星、飛行機や船舶のナビを行う航行衛生。これらがなくなったと考えたら、今の生活が成立しなくなってしまうことがわかると思います。

 

また、宇宙ゴミも脅威になっています。実は本作では、宇宙空間を漂う宇宙ゴミを掃除することが目的で宇宙エレベーターが構想されています。宇宙ゴミは宇宙開発の敵です。1mmの大きさのペンキの剥がれた破片であっても秒速数kmというスピードでぶつかると、人工衛星を損傷してしまいます。数十センチの大きさのゴミなら、人工衛星が修復不可能な損傷を受けます。

 

 

 

軌道エレベーターはなぜ実現化されていないのか?

現在の技術では長くて強いロープが作れないから、というのが実現化されない理由です。軌道エレベーターを作るには3万6千kmの長さのロープが必要になります。しかし、現在の技術ではその長さのロープを宇宙空間から地球にぶら下げると、ロープ自身の重さで切れてしまうのです。マンガの中では自分自身の重さに耐えられるだけの新素材が作られたという設定になっています。

 

現在、ロープの素材として最も有力なのが「カーボン・ナノチューブ」と呼ばれる物質ですが、軌道エレベーターを作れるほどの強度はまだありません。カーボン・ナノチューブはナノテクノロジーと呼ばれる技術によって作られました。ナノテクノロジーというのは、化学や物理を応用した分野で、分子を扱います。ナノというのは1mmの千分の1(マイクロ)のさらに千分の1(ナノ)の小ささです。現在、コンピュータや医療の分野でもナノテクノロジーの発展が期待されています。

 

 

 

④そもそも、なぜ宇宙開発をするのか?

なぜ宇宙開発が必要なのでしょう?資源やお金をムダにしているように見えるかもしれません。ですが違うのです。色々な予測がありますが、22世紀初頭には地球上の人口が100億人を越えるとする予想があります。このように地球の人口が増え過ぎた場合に、宇宙は新しい居住地になるかもしれないのです。今、生きているぼくたちには、もしかしたら関係ない問題かもしれません。ですが、ぼくたちの子どもや孫の世代にとっては切実な問題となり得ます。後の世代のためにも今できることをやるのです。

 

 

 

以上でした。

残念なことに、本作は12話で打ち切り。そしてコミックも絶版。マンガという形式で軌道エレベーターを建造するというのは珍しいテーマなだけにもったいない作品でした。続きが読みたかった。。。

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