目次
- うつ病になるのはよくあること?
- 周りにうつ病の知人がいないのはなぜ?
- うつ病の要因は何?
- 対処の方法は?
▼うつ病になるのはよくあること?
①日本のうつ病人口は1000万人という調査があります。12人に1人がうつ病ということになります。
②男性よりも女性が掛かりやすく、女性の4人に1人が一生のうちに1度はうつ病にかかるという報告もあります。
→つまり、誰でもかかる可能性がある病気です。
▼ 周りにうつ病の知人がいないのはなぜ?
日本にはうつ病の人が大勢いることが分かりました。ですが、もしかしたらうつ病の知人というのはあまりいないかもしれません。なぜでしょう?
①うつ病であると気付いていない。または、メンタルクリニックに行くことをずっと避けている。
②うつ病と診断されても、それを言いたくなくて隠している。
→本当はたくさんいるはずなのに、知る機会が無い状況なのだと言えそうです。
▼うつ病の要因は何?
うつ病の要因は大きく分けて3つあります。
①体質や性別
誰でも一日の中だけでも気分の上げ下げがあります。 生まれつき不安を感じやすい脳のタイプの人もいます。女性の場合は、出産、更年期の際に落ち込みが持続することがあり、うつ病のリスクが高まります。
②状況
新しい環境になったり、特別付き合いづらい人と関わる必要が生じたときなどに、気分は落ち込みやすくなります。親しい人との別れや死別もストレスが強い状況です。
③性格
ストレスを感じやすかったり、ストレスを貯めやすい性格の場合、落ち込みやすくなります。体調が悪かったり、イヤな状況があれば、元々ネガティブな性格が一層ネガティブになるかもしれません。
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うつ病になるときには「体調や性別」「状況」「元々の性格」の3つが偶然、かつ同時に、悪い状態になったときにかかると言えます。
例えば、出産して間もなく職場復帰して、職場環境が以前とは少し違っているため慣れる必要があって、元々性格的に弱い面があったり責任感が強過ぎたりする、というような状況ですね。
▼対処の方法は?
要因ごとに対処の仕方は異なります。要因となっている事柄を分解して正しく対処するためにカウンセラーの手助けがあると良いかもしれません。
①体質や性別
元々の脳のタイプが不安が強い人や、出産前後や更年期の人は次のようなことが必要になります。
⑴体調の変化を記録する。そして毎日、規則正しく生活する。
⑵できそうなら散歩してみる。
⑶メンタルクリニックの薬を飲む。薬の副作用はほとんどありません。副作用よりも、飲まないでいることの害の方が大きいかもしれません。
②状況
自分の状況がどのようなものなのか振り返ります。その上で、次のような対応をします。カウンセラーの力が必要なことも多々あるでしょう。
⑴新しい環境に自分が慣れるまで、少しガマンして待つ。
⑵新しい環境に慣れるように、自分でやり方を試行錯誤する。
⑶どうしてもダメな状況や相手に関しては、一人で抱え込まずに周囲に助けを求める。
③性格
性格の特徴によってストレスフルになりやすい場合、次のような対応をします。
⑴自分にどんな性格上のクセがあるのか調べる。
⑵クセを理解して、新しい考え方や行動の仕方を身につける。
⑶上記の⑴と⑵を専門の知識のある人と一緒に行う。
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性格を根本的に変えるというのは、自分一人の力ではできません。現在非常に有効な心理療法にスキーマ療法というものがあり、このワークを行うとかなり気分が落ち着くようです。実際にぼくも何人かの人にやっていますが、良い手応えです。
▼うつ病からは立ち直れます
「体調や性別」「状況」「元々の性格」の3つを上手に整えていきましょう。まずは病院に行きましょう。