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大人の発達障害の仕組み③:生みの親と育ての親

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▼大人の発達障害の仕組みシリーズ

第1回 大人の発達障害の仕組み①:遺伝子と知伝子 

第2回 発達障害の大人の仕組み②:ハードの障害が発達障害、ソフトの障害がパーソナリティ障害

第3回 大人の発達障害の仕組み③:生みの親と育ての親

第4回 大人の発達障害の仕組み④:コミュ障=発達障害∪パーソナリティ障害

第5回 大人の発達障害の仕組⑤:支援の実例

 

 

▼生みの親と育ての親

生みの親と育ての親という言葉があります。日本の多くの家庭では生みの親が育ての親でもあるので、この二つを分けて考えることはあまりありません。ですが、コミュ障や発達障害というものを考える際には、この両者を分けて考えることが大切になります。生みの親、育ての親とはそれぞれどのようなものなのかについて見ていきましょう。

 

 

 ▼ハードを伝えるのが生みの親

DNAや遺伝子と呼ばれるもの(以下、遺伝子)を子どもに継がせるのが生みの親です。遺伝子によって、ぼくたちの体や脳が作られます。遺伝子が作るのは、形があって触ることができるものです。つまり「ハード」であると言えます。 生みの親が血のつながった子どもに伝えるのはハードです。パソコンで例えるなら金属やプラスチックでできた機械部分のことですね。

 

ではもし、遺伝子自体に異常があったり、体の形成の段階で何らかの事故が起こった場合には、ハードにはどのような障害が生じるのでしょうか?例えば、体の器官や脳が形成されていく段階で問題が生じれば何らかの身体障害(視覚障害、聴覚障害、肢体不自由等)が起こります。そしてもし、脳に何らかの変わったことが起きた場合には、発達障害が起こると言われています。つまり発達障害というのは、「ハード」に起こっている障害であると言えます。

 

 

▼ソフトを伝えるのが育ての親

ハードは遺伝子から作られました。ではソフトを作るのが何かというと、それは知伝子(ちでんし)です。たくさんの遺伝子が組み合わさってぼくたちの体が作られるのと同じように、たくさんの知伝子が組み合わさってぼくたち個人の性格や、社会の文化や価値観はでき上がっているという考え方をここではします。

 

遺伝子と知伝子の大きな違いとは何でしょうか?その違いとは、遺伝子が血のつながった親からだけ受け継ぐことができるのに対して、知伝子は自分の周囲にいる人や情報から絶えず受け取っているということです。ぼくたちのソフト(性格、パーソナリティ)は、日常生活の中で関わる様々な人からの知伝子から作られています。

 

このような理由から育ての親というのは、一人の子どもの周囲にいる大人全員を指します。今この話題の中では、育ての親=ある子どもの周囲にいる人みんな、ということになります。例えば、血のつながった両親、養子に出された人なら里親、おじいちゃんおばあちゃん、幼稚園や学校の先生、などがここでは「育ての親」に分類される人になります。付け加えておくと、激しいいじめにあったような場合には、自分をいじめた相手からも多大な影響を受けます。別の言い方をすると、自分をいじめる相手からも知伝子を受け取っていることになります。

  

そして、これらの「育ての親」が子どもに伝えるのが知伝子というモジュール(プログラムの部品)で、たくさんの知伝子が組み合わさって作られるのがソフト(性格、価値観、文化など)です。文化や価値観は世代から世代へ伝えられていくことは、経験として良く分かると思います。パソコンで例えると、WindowsやMac、AndroidやiOSと呼ばれるプログラムをひとまとめにしてソフトと呼んだりします。ソフトは情報ですから、手に取って触ることはできません。これはハードとソフトの大きな違いです。

  

ぼくたちは毎日いきている中で様々な文化/価値観に触れます。情報はテレビやネットで得られるものに限らず、家の中の家族同士や、知人友人ともさまざまな感情や考えという文化/価値観(ソフト)を交換しています。子どもを例にすれば、家の中での決まり事を守ること、朝は起きたらご飯を食べて学校に行くこと、休みの日には家族と遊ぶこと、家の外で裸になってはいけないこと、誰かに「バカ」というと相手を怒らせること、何をすると大人から怒られるのかということ、何をするとよろこばれるのかということ。他にもいくらでも例はあるでしょう。このように、日常のありとあらゆる周囲とのやり取りを通して、知伝子は世代から世代へと伝達されていくのです。

 

そしてもし、子どもに与えられる知伝子があまりにも偏ったものであった場合、どうなるでしょうか?そのような場合に起こるのがパーソナリティ障害です。パーソナリティ障害とは、

  • 誰にでもある性格上の偏りが、
  • とても極端に、
  • 長時間に現れる

というものです。この3点を満たしたときに、誰にでもある偏りが障害になるのだと考えてください。

 

 

次回は、これまでの説明をふまえて、コミュ障、発達障害、パーソナリティ障害を整理して理解していきます。

 

 

第1回 大人の発達障害の仕組み①:遺伝子と知伝子 

第2回 発達障害の大人の仕組み②:ハードの障害が発達障害、ソフトの障害がパーソナリティ障害

 

 

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