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ADHDの子の教育に不可欠なトークンエコノミー(ごほうびシール)のやり方

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ADHDの子どもを教育する際に効果的なポイントカード(トークンエコノミー)という手法について紹介します。ポイントカードにどんな効果があるかというと、、、

 

①大人が「これは、子どもにやってほしい」と思うことをさせるときに、子どもをその気にさせる効果があります。

②子どもが「度が過ぎる行動」をしたときに、ポイントを取り上げることで、次に同じ間違いをおかすことを減らす効果があります。

※度が過ぎる行動の例

・危険な行動:叩く、ける、物を投げる、突き飛ばす、わざと道に飛び出す、など

・やってはいけない行動:「殺す」「死ね」と言う、店の商品を投げる、静止を振り払って大声で叫び続ける、など

 

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▼ポイントカードの準備と手順 

例として、我が家の長男(4歳)に対する活用方法を紹介します。

①最初にルールを説明します。

ルール1:

何をするとポイントがもらえるか説明します。我が家の4歳児では、席に座ってご飯を食べる、帰ってきたら手を洗う、お風呂に入る、自分で服の脱ぎ着をする、やさしい言葉でお願いする、などをするとポイントがもらえます。その他、「これからも続けてほしい」ことをしたらその都度、ポイントをあげることがあります。

 

ルール2:

ポイントが貯まったときのごほうびを説明します。我が家ではポイントが貯まるとおかしボックスからおかしを2つ取ることができます。

 

ルール3:

いけないことをしたときのルールを説明します。両親や妹を、叩いたり、蹴ったりするとポイントがとられます。

 

②ポイントがもらえることを思い出させる

子どもにがんばってもらいたいことをする場面が訪れたら「これができたら、ポイントもらえるよ」と言って、思い出させます。

我が家の例として、食事中に立ち歩きを始めたら「ポイントもらえる食べ方ってどんなだっけ?」と言って思い出させます。我が家のやんちゃ坊主でも、これでほとんどの場合は座ります。この場合の注意点として、むやみに「ポイント取っちゃうよ」と言ってはいけません。ポイントを取り上げるのは「度が過ぎる行動」に対してだけです。最初から100点を目指さず、60点取れたらポイントをあげる位のつもりで始めましょう。

 

③1回目は警告、2回目は1枚はがす

「度が過ぎる行動」をしたら「次にやったら、ポイントを取るよ」と言って警告する。警告を聞かず同じことをしたら「ポイントを取ります」と言ってシールをはがす。

 

④ポイントとごほうびを交換する

ポイントが貯まったらご褒美と交換します。我が家の例だと、8ポイント貯まったら、夕食の後の時間におかしボックスからお菓子を選べるというルールにしています。一日にがんばってほしいことを8個前後とだいたい見当をつけて、一日に一回、ポイントとご褒美を交換するチャンスを作っています。ウチの子は4歳ですから、今のところは一日に一回くらいがちょうどいいかなと考えています。(ほとんどの場合、続けているうちに修正が必要になります。修正の仕方はポイントカードの実用例③:時々やり方を見直しましょう

写真はおかしボックスの中身。おかしは小さく個装されているものだと食べ過ぎの心配がありません。

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▼効果が減ってきた時にすること

ポイントカードを使い始めてしばらくは効果が続きますが、徐々にうまくいかなくなってくるかもしれません。そんなときは、もしかしたらおかしボックスの「お楽しみ感」が減ってきていることが原因かもしれません。

そのような場合は、子どもと一緒に買い物に行っておかしボックス用の小分けにされているお菓子を買ってみましょう。そして「今度は、このお菓子をおかしボックスに入れておくから楽しみにしててね」と言ってドキドキ感を高めるという方法があります。

 

▼ゲームの時間やお小遣いもごほうびになる

ごほうびはお菓子でなくてもかまいません。例えば、テレビゲームをする時間を10分増やすことができる、というごほうびでも良いでしょう。

例えば小学生以上なら、ポイントの代わりに10円がもらえるというルールにして、お小遣いと関連させるのも良い方法です。ポイントが貯まると、子どもが大好きなモノや活動のチャンスがあるというルールが設定できれば、ごほうびは何でも構いません。

 

▼よくある質問:ごほうびがないと何もできない人間になってしまうのでは?

心理学ではこの説は否定されています。

やる気の仕組みとして、人間は最初は目に見えるごほうびや楽しみを期待して活動し、その後徐々に自分自身の心に湧き出るやる気によって活動するように移り変わっていくことが明らかになっています。専門的にはこれを「外発的動機付けから内発的動機付けに移り変わっていく」という言い方をします。

逆の言い方をすると、最初にモノのごほうびをあげないでいると、子どもに活動するきっかけが与えられない、という言い方もできるかもしれません。

 

▼注意点

よくある間違いに、シールを貼るだけで、貯まったポイントと交換できるごほうびを設定しないケースがあります。ですがこれでは効果がありません。大人がスーパーなどでポイントカードをもらっても、それが何とも交換できないのではポイントを貯めようと思わないのと同じことです。必ずポイントと交換できるものを決めましょう。

ポイントとごほうびの交換は、1日に1〜2回程度からスタートしましょう。交換に必要なポイントが貯まるまでに1ヶ月かかるようでは、子どもはがんばれないかもしれません。子どもにとって、楽になりすぎず、難しくなりすぎないようにしましょう。

ごほうびになるものは、日頃から飽きるほど与えてはいけません。理由は2つ。1つ目の理由は、飽きるほど与えられたらごほうびのうれしさが減ってしまうので、がんばってほしいことをがんばらなくなる、という理由です。2つ目の理由は、そもそもお菓子やゲームの与え過ぎは健康に良くない、という理由です。

④ポイントカードに慣れるまでは、「毎回」「必ず」やってほしいことをしたらポイントをあげるようにしましょう。慣れてくると、大人も子どももポイントをつけるのを忘れるようになってきます。慣れた頃だと、実はちょっとポイントをあげ忘れるくらいがちょうどいいです。なぜなら、ポイントがなくてもやれているということは、その分だけ内発的動機付けによって行動できているということですからね。

 

 

 

 

 

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