論文の原題:Risk of suicide in mood disorders
要約の意訳
うつ病の人が自殺をするケースは多くあります。自殺の危険性を高める要因には、自殺を起こしやすい気質(性格)と、自殺のきっかけとなる出来事があります。
自殺の起こしやすい気質(性格)は、患者を自殺のリスクの高い人と低い人に大きく分けることになります。これが意味するのは、うつ病そのものの症状の重さだけが、自殺の危険性を高めるわけではないということです。不安や、躁うつ病が混ざったような症状などが関連することによって自殺の危険性を高めることになります。(※中略)。
うつ病の自殺にもっとも共通する、きっかけとなる出来事には、
- 人との別れや死別
- 人との対立
- 経済的な問題
- 失業などの仕事に関する問題
があります。自殺を防ぐために大切なことは、自殺の危険性が高い人を見つけ出すことと、その人に必要な治療(薬、カウンセリング)を確実に提供することです。
▼荒川コメント
大切なことは、どのようなときに人はうつっぽくなるのかや、自殺を考える状況になるのかを理解しておくことです。上の内容から分かるのは、4つの状況が自殺の危険性を高めるということです。このような状況にある人が周りにいるときには、困っていることや不安に感じていることについて話を聞く機会を持つことが大切です。
「この状況にある人の話を聞くこと」
これは身の回りの人が自殺をするのを防ぐために誰にでもできることです。