個性を自立力にするために興味を広げるべし

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発達障害の子どもに必要なのは薬?家庭での教育?それとも両方?

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要約の意訳

広汎性発達障害(自閉症やアスペルガー症候群の仲間)の子どもの多くが、行動面で問題を抱えています。この調査では、一方のグループでは薬物治療とペアレント・トレーニング(家庭で親が行う専門的な子育てのやり方)を、もう片方のグループでは薬物療法のみを行い、どのような違いが出るのかを比較します。

24週間(6ヶ月)にわたって124人の子ども(4〜13歳)とその親に協力してもらいました(詳細は原文参照)。彼らは、かんしゃく、自傷行為、攻撃性という問題を抱えています。薬物療法とペアレント・トレーニングの両方を行うグループは75人、薬物療法のみのグループは49人として、ランダムに分けました。用いる薬はリスペリドン(効かない場合はアリピプラゾール)で、一日に0.5〜3.5mgを服薬しました。自宅でペアレント・トレーニングを行うグループの親は、平均10.9回の講習を受けました。子どもの行動は、アンケートによって測ります(Home Situations Questionnaire (HSQ))。

結果は、両方を行ったグループの方が、薬物療法のみのグループよりもアンケートで良い点数となりました。(中略)。2つのグループの子どもの全体的な印象は違いがないようでした。しかし両方を行ったグループの方が改善していたのは、イライラすること、常同行動(同じことを繰り返すような行動)、衝動性、従わないこと、という点でした。24週の最後の時点でのリスペリドンの一日平均の量は、両方を行ったグループが1.98mg(0.066 mg/kg)、薬物療法のみのグループが2.26mg(0.071 mg/kg)となりました(p=.04)。

以上から、薬物療法とペアレント・トレーニングを組み合わせることによって、少ない薬の量で、広汎性発達障害の子どもの行動面の問題を減らすことができるようになると言えます。

原題:Medication and Parent Training in Children with Pervasive Developmental Disorders and Serious Behavior Problems: Results from a Randomized Clinical Trial

※自閉症スペクトラム障害(ASD)には似ている表現が多数あります。自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害などがあります。

 

▼荒川コメント

  • 薬物療法とペアレント・トレーニングを行ったグループは最終的に、薬物療法のみのグループよりも7%分の薬を減らせたということになります。ペアレント・トレーニングを継続することによって、さらに減るのか、そのままなのかについては他の研究を調べる必要があります。
  • 薬物療法を行う際に課題として、薬の副作用や、薬が効きにくくなってしまうことがあります。しかし、薬物療法とペアレント・トレーニングを組み合わせることによって、副作用を弱めたり、薬への耐性ができにくくなることが期待できそうです。