読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

個性を自立力にするために興味を広げるべし

個性を自立力にするための子育てや教育のやり方について発信しています。発達障害の成人向けの話題も発信してます。クエストスクール代表荒川の個人ブログ

スポンサーリンク


・【随時更新】これまでに読んできた子育てや発達障害の周辺の本20冊以上
・子どもと一緒に見たいアクション成分高めのオススメ映画10作品以上(対象年齢別。ときどき更新)

ASD支援のためのTEACCHプログラムは色々な人の役に立つユニバーサルデザインです

TEACCH 発達障害 アスペルガー症候群 ADHD 子育て

スポンサーリンク

そんなやり方したら子どもが自立できなくなるよ

そんなやり方したらその子を障害者扱いすることになるよ 

発達障害の子どもの支援に当たっている先生方で、新しいやり方を取り入れることに熱心な先生ほど周囲からの理解を得ることに苦労することがあります。自閉症の子どもや成人に対して用いることがあるTEACCH(ティーチ)プログラムもその一つかもしれません。この記事は、そんな支援者の方を支援するための記事です。

 

▼TEACCHってなに?

TEACCHプログラムはアメリカのノースカロライナ大学のゲーリー・メジボブ氏が開発した、自閉症スペクトラム障害(以下、ASD)の人のための支援方法のことを言います。

自閉症スペクトラム障害の特徴として、先の予定が分からないことに対して非常に強いストレスを感じるという性質があります。ときにはパニック状態になることさえあります。

このような性質をコントロールするためにTEACCHプログラムでは、絵や写真を使ってこれから何をするのかを示すようにします。このようなものは「スケジュール」と呼ばれています。

例えば下の写真では、

①お風呂に入ったら

②服を着て

③その後に歯を磨く

ということをやって欲しいと自閉症スペクトラム障害の人に対して伝えてることになります。

f:id:yasuyukiarakawa:20140405153624j:plain

 

▼TEACCHによくある反論

このようなやり方をすることによって、自閉症スペクトラム障害の人はスムーズに日常生活を遅れるようになります。これに対して次のような反論を受けることがあります。

こんなやり方では、まるで子どもが操り人形のようではないか

こんなやり方をしていたら、大人になったときにかえって苦労する

果たしてこの反論は正しいものなのでしょうか?

 

▼実は誰でもTEACCHを使っている

「スケジュール」が自閉症スペクトラム障害の人だけでなく、すべての人間にとって重要な道具であることを確認するために、次の写真を見てください。

これは、銀行や役所に置いてある「順番お知らせ機」です(正式名称不明)。この道具が自分の順番を知らせてくれることによって、待っている人は不安になりにくくなります。もしこれがなかったら、待合所は今よりもずっとイライラとした人が増えて、怒鳴り声が響く空間になることでしょう。

f:id:yasuyukiarakawa:20140405154615j:plain

もしTEACCHに批判的な人の主張の通り、自閉症スペクトラム障害の人がスケジュールを使ってはいけないのだとしたら、私たちも「順番お知らせ機」を利用すべきではないということになってしまいます。果たしてそれは私たちの生活に取ってよいことと言えるのでしょうか?むしろ、私たちの生活をしにくくしてしまうのではないでしょうか。

スケジュールを上手に使えるようになることによって、人間(発達障害があろうがなかろうが)はうまく生活していけるようになるのです。

 

▼その他のTEACCH的なもの

順番お知らせ機以外にも、私たちの不安を和らげる機能を持っているものは身の回りにあります。

①カレンダーや予定帳

②駅のホームにある発車時刻を知らせる電光掲示板

③時計やタイマー

自閉症スペクトラム障害の人が使うスケジュールは、これらよりももっと具体的にやることについて示されいるという点では異なるかもしれません。ですが、先のことを知らせて私たちの不安感を減らしてくれるという点では全く同じです。

 

▼スケジュール以外のTEACCHの手法

TEACCHプログラムは4種類の「構造化」によってASDの方の支援をします。構造化とは何かを「やりやすい状態にすること」という意味だと考えてください。

  1. スケジュール(時間の構造化)
  2. 物理的構造化
  3. ワークシステムまたはタスクオーガナイゼーション(作業のやり方の構造化)
  4. 視覚的構造化

ご興味のある方は自閉症のひとたちへの援助システムTEACCHを日本でいかすにはなどの書籍をご覧ください。

 

▼まとめ

発達障害というものの性質を知ることによって、人間は人間についてよく知ることができるようになります。発達障害の人の特徴とされている性質は、実はどんな人にでもいくらかの割合で含まれているものであるからです。

発達障害の人にとって便利なものは、じつは他の人にとっても便利なことがあります。保育園の先生にスケジュールを紹介すると「あら、これって他の子にもいいんじゃないかしら」と言ってくださることがあるくらいですから。

 

※自閉症スペクトラム障害(ASD)には似ている表現が多数あります。自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害などがあります。