この調査は、性格の特徴とうつ病に関係があるのかを調べるものです。調査に協力してくれたのは249人のうつ病患者でした。
結果は、35%の人が少なくとも一つのパーソナリティ障害を有しているようでした。またそれとは別の40%の人にパーソナリティ障害の可能性がありました。
もっとも多いのは、回避性、依存性、強迫性のパーソナリティ障害でした。妄想性、演技性、境界性はその次に多いようでした。
パーソナリティ障害のある人は過去にうつ病の症状が現れた回数が多く、現在も重症のうつ病である傾向がありました。うつの症状が続く期間も長くて慢性的なようです。様々なことに対してストレスを感じる度合いが強いようでもありました。
A型(妄想性、統合失調症型、統合失調症質)とB型(自己愛性、境界性、演技性、反社会性)のパーソナリティ障害の人は、結婚している割合が少ないようでした。また、B型のパーソナリティ障害の人は、うつ病の症状が出始めた年齢が若く、自殺未遂の経験が多いようでした。
原題:Frequency and Implications of Personality Disorders in a Sample of Depressed Outpatients
▼荒川コメント
このことから性格とうつ病には強い関連性があると言えそうです。ではどのような要因が人の性格を作っていくのでしょうか?
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