個性を自立力にするために興味を広げるべし

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子どもをやる気にさせるとき、笑顔とお金とどっちを与えるのがいいの?

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8〜12歳の子どもに対して以下の4種類の報酬を与えて、実験課題の点数にどのような違いが出るのかについて調べました。
①子どもに笑顔を向ける
②子どもにお金を与える
③子どもに笑顔を向ける+お金も与える
④笑顔もお金も与えない

 

笑顔は社会的報酬です。社会的報酬とは、「周囲から笑顔を向けられる」「褒められる」という形で表される報酬を指します。

①〜③の報酬を得た子どもは課題の成績が良くなることがわかりました。お金が報酬に含まれている②と③の子どもの成績が特に高いようです。このことから、笑顔(社会的報酬)よりもお金による報酬の方が報酬としての力が大きい(強化力が高い)ようです。

社会的報酬には別の効果もあることが分かりました。社会的報酬を得ることによって、他者への共感性が高まるようです。

このことから、社会的報酬とお金(またはトークンエコノミーによるシールなど)を組み合わせて報酬を与えることによって、動機付けと共感性の両方を高めることができると言えるでしょう。

また自閉症スペクトラム障害やADHD(注意欠陥多動性障害)の子どもに対する報酬についても考える必要があります。どちらの発達障害も、言葉よりも一口大のお菓子やシール(トークンエコノミー)などの目に見える報酬に対しての反応が良いようです。子どもの特性に応じて上手に報酬を使い分ける必要があるでしょう。

抄訳した論文の原題:Differential effects of social and non-social reward on response inhibition in children and adolescents

※自閉症スペクトラム障害(ASD)には似ている表現が多数あります。自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害などがあります。

 

▼お金でやる気を出すことは不純なのか?

  • 大人は生活するためにお金を稼がなくてはなりません。では子どもがお金を動機付けにすることに対して、一般の親御さんはどのような印象を持たれるでしょうか?子どもがお金のために何かをするのは動機が不純だと考える方がいるかもしれません。
    私は正当な方法で正当な対価を得ることは非常に健全なことだと考えます。むしろ、そのような経験をしないことの有害さの方が大きいと考えています。なぜなら、いつか子どもは自立し、自分でお金を稼ぐために仕事をします。ですがもし、お金が汚いものだという観念を植え付けてしまったら働くことに対する動機付けが減少してしまいます。
  • このような理由で、子どもが家の中のお手伝いをして、その報酬としてお小遣いをもらうという方法を私は薦めています。義務(手伝い)を果たし、権利(お金)を得るという、社会に出たときのルールを家庭の中でも少しずつ練習することによって、スムーズに自立していけるようになると考えるからです。
  • お手伝いに対する報酬としてお小遣いをあげる場合は、いつお小遣いをあげるかによっても動機付けの高まりが異なるでしょう。
    ・その都度あげる
    ・数日後にまとめてあげる
    ・1週間後にまとめてあげる
    ・1ヶ月後にまとめてあげる
    というやり方が考えられます。やりはじめの時期は、その都度あげるようにした方がやる気が維持されやすいです。

年齢が低い子どもにはお金ではなくシールを使ったやり方もできます

 

photo credit: marfis75 via photopin cc