個性を自立力にするために興味を広げるべし

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子どもが生まれてから自立するまで使える子育てメタ理論とは?

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以下の文章は探究心を育てる塾探求学舎のサイトに書いた記事です。ちなみに探求学舎の寳槻 泰伸氏が書いた記事は1万いいね!を獲得する超人気記事となっています。

強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話

はじめに

先日の探求ダイアログに参加させて頂いた荒川泰之と申します。私は発達障害やうつ病に関する研究活動を行っています。

私自身も非常に探求を重んじる性質で、その性質があるおかげで研究活動ができています。そして現在は子育て理論を開発しています。この記事では私が開発している子育てメタ理論と、探求学舎や探究心というものとの親和性について考えてみます。 

 

確実性の高い子育て理論を作ろう

世の中には非常にたくさんの育児方法や教育方法が存在します。それらの方法を見比べてみると、互いに矛盾した内容が記されていることに気付くことがあります。また、どこまで著者が主張する理論が正しいのか、理論の正しさをどのようにして確かめたのか疑問を感じることがあります。いろいろな教育方法を目にする機会がありましたが、私自身が強く納得できる教育理論に出会ったことはありませんでした。

そこで私は自分でエビデンスのある子育て理論を作りたいと考えました。「エビデンスのある」という言葉の意味は、「結果の確実性が高いことが、客観的な方法で推測(あるいは証明)されていること」を指します。別の言い方をすると、成功する可能性が高く、失敗の可能性が低いやり方だとも言えます(なお、ここでの成功とは、健全な人権意識とチャレンジ精神/探究心の獲得を指します。失敗とは、子どもがものごとに自信を持つことができず非常に苦しい気持ちで生活することを強いられる状態を指します。つまり、子どもの幸福感が著しく損なわれた状態です。)。

 

スキーマ療法を応用することに

私はエビデンスのある子育て理論を作るためにスキーマ療法というカウンセリングに用いられている理論を利用することにしました。スキーマ療法とは、性格上の問題(それとパーソナリティ障害)を抱えて困っている方のために作られた治療法です。性格上の問題が関連している可能性のあるものとして分かりやすいものとしては、犯罪を犯すこと、モンスターやクレーマーと呼ばれる行動、引きこもり等があります。うつ病や自殺につながるような非常に有害な性格上の問題もあります。

スキーマ療法を確立したジェフリー・ヤング博士は、性格上の問題を抱えている方の過去には共通する親子関係の問題や、いじめなどの心的外傷体験があることを突き止めました。性格上の問題は、過去に経験した辛い体験によって生じた欲求不満によってもたらされることが明らかになったのです(ただし、生まれつきの性質も性格の形成に関係します)。逆に、性格上の問題が少ない人には、欲求不満を生じる過去の体験が少ない傾向があることもわかっています。

スキーマ療法による治療では、過去の親子経験から患者さんの心に生じた欲求不満を解消することによって、現在の性格上の問題を解決しようとします(具体的なカウンセリングではもっと複雑なプロセスを踏みますが割愛)。そして、欲求不満を解消するために、患者さんが必要としている心の栄養(欲求)を満たしていきます。別の言い方をするとスキーマ療法が想定している欲求不満とは、心の栄養失調の状態であるとも言えます。

心の栄養を満たすことによって治療を行うスキーマ療法は、10種類あるパーソナリティ障害の中でも非常に対応が難しいといわれている境界性パーソナリティ障害の患者にも高い効果を発揮することが分かっています。スキーマ療法に関する研究が蓄積した客観的データは次のような疑問に答えてくれるはずです。

親子関係における心の栄養失調とはどのような関わりから生じるのか?過去に生じた心の栄養失調は、大人になったときにどのような問題として現れる可能性があるのか?現在の親子関係を健全に保ち、子どもの将来の精神的な健全さを保つために「今できること」は何か?
このような疑問をこれからで解消していきましょう。

 

 

3種類の心の栄養

これまでの説明では、親の日頃の接し方によって子どもの心の栄養の充足度が変わってくることを示してきました。ここからは、心の栄養の種類と、心の栄養の与え方について説明していきます。心の栄養には、つながりと受容、健全な自立性と行動、適度な制限、という3種類があることが研究から分かっています。この3種類の栄養をバランスよく適切に供給することによって、子どものパーソナリティの健全な発達が起こります。

 

心の栄養1:つながりと受容

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つながりと受容と呼ばれる心の栄養を子どもが必要十分に与えられた場合、子どもの心には「自分は基本的に愛されるに値する人間だ」という自己を肯定する無意識の思考が生じるようになっていきます。逆に不足した場合子どもの心には「自分は愛されるに値しない人間だ」という自己を否定する無意識の思考が生じるようになっていきます。性格上の問題を抱えている人や、うつ病に苦しむ人の多くにこのような自己否定的な無意識の思考が生じていることが分かっています。

心の栄養の与え方

つながりと受容の心の栄養は、次のような親の接し方によって子どもに供給されることが分かっています。親の接し方と、子どもに生じやすい無意識の思考をセットでリストアップします(例示した無意識の思考は13歳以上のものです)。

親の接し方 子どもの無意識の思考
親は、子どもに対して肯定的な態度や言葉、スキンシップによる愛情表現をしている。 「自分は愛される価値がある」
親は、学業や習い事に関して、子どもの興味や適正を尊重している。 「自分には自分のことを分かってくれる人がいる」
親は子どもに対して、考えていることや感じていることについて話せるように促している。 「自分には自分のことを分かってくれる人がいる」
親は怒ったときや悲しいときに(察してもらおうとするのではなく)言葉でその感情を子どもに伝える。 「基本的に他者を信用することができる」
親は子どもに体罰を用いない 「基本的に他者は自分を脅かすものではない」

  

心の栄養を不足させる接し方

基本的には上記にリストアップしたことと逆のことを行うと心の栄養を不足させることになります。親の接し方と、子どもに生じることがある無意識の思考をセットでリストアップします(例示した無意識の思考は13歳以上のものです)。 

親の接し方 子どもの無意識の思考
子どもに対して否定的な態度や言葉で接する。 「自分には愛される価値がない」
子どもの興味関心を尊重しない。 「自分のことを分かってくれる人はいない」
子どもが言いたいことを言えない状態に置く。 「自分のことを分かってくれる人はいない」
親の気分を察するようにしむける。 「私は人の隠された意図を警戒しがちだ。」
体罰を頻繁に用いている。 「人から意図的に傷つけられるように感じることがあるので,他人の前では心を開けない。」

 


心の栄養2:健全な自立性と行動 

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健全な自立性と行動と呼ばれる心の栄養を子どもが必要充分に与えられた場合、子どもの心には「自分は基本的にものごとにうまく取り組むことができる」という自己効力感が備わっていくようになります。逆に不足した場合には「自分にはうまくできることが何もない」という否定的な無意識の思考が生じるようになっていきます。性格上の問題を抱えている人やうつ病に苦しむ人の多くに、このような無意識の思考が生じていることが分かっています。 

心の栄養の与え方

健全な自立性と行動の心の栄養は、次のような親の接し方によって子どもに供給されることが分かっています。親の接し方と、子どもに生じやすい無意識の思考をセットでリストアップします。(例示した無意識の思考は13歳以上のものです)

親の接し方 子どもの無意識の思考
親は、子どもにできることは子どもが自分で行うように促している。 「自分のことは自分でできる」
子どもの日常生活上の態度や能力、学校やスポーツなどの成績に対してできた所を認めつつ、できなかった所についてどうすればいいか適切な手助けをしている。 「基本的にものごとをうまく行うことができる」
親は学業やスポーツ、子どもが興味のある活動をうまく行うための手助けや助言を子どもにする。 「基本的にものごとをうまく行うことができる」
基本的に両親は互いに尊重し合い、友好的である。 「基本的に安心した気持ちで過ごすことができる。」

 

心の栄養を不足させる接し方

 基本的には上記にリストアップしたことと逆のことを行うと心の栄養を不足させることになります。親の接し方と、子どもに生じることがある無意識の思考をセットでリストアップします。(例示した無意識の思考は13歳以上のものです)

親の接し方 子どもの無意識の思考
親は、子どもを実際の年齢よりも幼いかのように扱い、過保護にしている。 「自分は同年代の人よりも親から自立できていない」
親は、 子どもの日常生活上の態度や能力、学校やスポーツなどの成績に対していつも批判的である。 「自分にはうまくできることが何もない」
親は、学業やスポーツ、子どもが興味のある活動をうまく行うための手助けや助言を子どもにしない。 「自分にはうまくできることが何もない」
家族がバラバラになってしまうと子どもが心配するほど、両親のケンカが繰り返し起こる(「出て行け!」などの言葉が飛び交う)。 「何か良く無いことが起こるのではないかといつも不安だ」

 

心の栄養3:適度な制限

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適度な制限と呼ばれる心の栄養を子どもが必要十分に与えられた場合、子どもの心には「他者の権利を尊重することができる」や「将来の目的のために、今やりたいことをガマンできる」という健全な自己抑制の思考が備わっていくようになります。逆に不足した場合には「自分は社会のルールに従う必要はない」や「ものごとをやり遂げることができない」という無意識の思考が生じるようになっていくことがあります。性格上の問題を抱えている人の中には、このような無意識の思考が生じていることが分かっています。

 

栄養の与え方

 適度な制限の心の栄養は、次のような親の接し方によって子どもに供給されることが分かっています。親の接し方と、子どもに生じやすい無意識の思考をセットでリストアップします。(例示した無意識の思考は13歳以上のものです) 

親の接し方 子どもの無意識の思考
親は、子どもが不相応なものを欲したときにガマンさせることがある。 「ガマンが必要なときにはガマンできる」
親は 、他者の考え方や権利や欲求を尊重することを子どもに教えている。 「自分と他者には同じだけの価値がある」
親は 、子どもが他者に大きな迷惑をかける場面で、必要な助言や注意をする。 「守るべきルールには従う必要がある」
今楽しいことを犠牲にして,将来のためになることを行う必要があることを、子どもに教えている。(遊ぶ時間を減らして身の回りのことをしたり勉強することが必要な場合など) 「やりたいことをガマンして、自分のためになることをやることができる」

 

心の栄養を不足させる接し方

基本的には上記にリストアップしたことと逆のことを行うと心の栄養を不足させることになります。親の接し方と、子どもに生じることがある無意識の思考をセットでリストアップします。(例示した無意識の思考は13歳以上のものです)

親の接し方 子どもの無意識の思考
親は 、子どもがいつ何を欲しても与えている。 「人に何かを頼んで、断られるのは我慢できない」
親は 、他者の考え方や権利や欲求を尊重することを子どもに教えていない。 「私は特別なので,人が従っているような制限には従う必要はないはずだと感じる」
親は 、子どもが他者に大きな迷惑をかける場面で、必要な助言や注意をしていない。 「人が従っているような通常のルールやしきたりには従わなくても良いと感じる」
子どもがやりたくないと言うことはどんなことでも尊重する。 「自分のためになると知っていても,面白くないことはどうしてもできない」

 

注意点 

「探究心を養う」ことを重要視して子どもを育てようと考える場合、制限を加えるべき行動について大人はよく考える必要があります。例えば、「常識とは違うから」「他の人とはやり方が違うから」という理由で子どもの行動を制限することは、子どもの探究心を阻害する結果になる可能性が高いでしょう。なぜなら探究心を発揮するためには、常識とは違ったものの見方をする必要性が生じる場合が非常に多いからです。では、何をどのような基準で制限するべきなのでしょうか?次の例を題材にして考えてみましょう。

ある自閉症の高校生は、自分の親族が亡くなって火葬を行う際に火葬場の炎の温度が気になって仕方がなくなってしまいました。ですが、他の多くの参列者が故人の死を悲しんでいる場で「あの炎の温度はどの位で、どの位の時間燃やすと骨だけが残るようになるの?」と大きな声で探求心を発揮することは避ける必要があります。なぜなら他の参列者の気持ちを尊重する態度をあまりにも欠いてしまうからです。

葬儀ような場では、探求心を発揮することは控える必要があります。その代わりに、葬儀が終わった後にそっと一人で(または親と一緒に)係の人に尋ねたり、自宅に帰ってからインターネットで調べるというやり方をする必要があるでしょう。

このように他者への配慮や礼節は非常に大切なソーシャルスキルになります。適切なソーシャルスキルがあることによって他者の権利を尊重することができます。探究心を持つ者は、他者への礼節の態度を身につける必要があるというのが私の考え方です。ここでは自閉症という障害のある高校生を例にしましたが、障害があろうがなかろうが他者を尊重する態度の必要性に変わりはありません。

 

具体的な栄養の与え方は、子どもの年齢、興味関心、知識とスキルによってさまざま

ここまで3種類の心の栄養の与え方について見てきました。この理論の利点は、子どもの年齢に関係なく重要なポイントを示してくれることです。ですが難点として、具体性に欠けるということがあります。目の前にいる子どもの興味関心や知識とスキルを考慮して、どのような方向付けをしていくかのか大人自身も探究心を発揮していく必要があると言えます。(個別の具体例についてはまた後日記事にします。)

 

 

子どもの成長と3種類の行動

私が作っている子育てメタ理論において、ヒトの成長は次のグラフのように表すことができます。グラフは子どもの行動の総量を示していて、緑色の部分がこれからも続けてほしい行動(以下、緑色の行動)、黄色の部分が試行錯誤の行動(以下、黄色の行動)、赤い部分が度が過ぎる行動(以下、赤い行動)です。

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小学生にとっての緑色の行動に該当する行動の例は、その時点でできている学校の勉強、スポーツ、家の手伝いなどの日常生活のこと、趣味、などです。黄色い行動の例は、その時点で失敗することがあったり、分からなかったりする勉強やスポーツ、趣味における課題です。赤い行動の例は、他者をいじめる、悪口を言う、暴力を振るう、失礼な振る舞いをする、等です。

このような小学生が成長し、中学生頃になるとどうなるのでしょうか?私の理論では、前の時期に試行錯誤していた黄色い行動がうまくできるようになって、黄色から緑色の行動に昇華されたというふうに解釈します。また、赤い行動は減少していきます(実際には中学校に上がったタイミングで悪さを始めるようなこともありますが)。

ここでは小学生と中学生を例にして説明しましたが、ヒトは生まれたときからこのようにして成長を続け、これからも続けてほしい行動を増加させ続けています。このようにしてヒトは成長し、いずれは親から自立していきます(親元から離れない人が増加しているので、自立の定義を改めて考る必要があるかもしれませんが)。

 

大人からの心の栄養と、子どもの行動の対応関係

このように行動を分類するのには理由があります。その理由は、親からの心の栄養は3種類の栄養ごとに分けて与える必要があるためです。以下のような対応関係になっています。

つながりと受容の栄養→子どものこれからも続けてほしい行動

健全な自立性と行動の栄養→子どもの試行錯誤の行動

適度な制限の栄養→子どもの度が過ぎる行動

 

もし、栄養を与える対象の行動を間違えるとどうなるでしょうか?
例えば完璧主義な親は、自分の考える理想と少しでも食い違っていると制限を加えようとするでしょう。例えば、子どもがテストで90点取った場合に、できた90点に注目することなくできなかった10点に注目して(助言や手助けではなく)批判するかもしれません。このようなバランスで心の栄養を与え続けると、子どもは失敗を恐れて行動しないようになっていきます。

 

親からの心の栄養が子どもの行動に対してバランスよく与えられるとどうなるか?

3種類の心の栄養が過不足なく適切に供給されることによって、健全な人権意識とチャレンジ精神(または探究心)が形成されていくと仮定しています。

 

健全な人権意識の形成

つながりと受容の栄養が子どもの「これからも続けてほしい行動」に供給されていくと、子どもの心には「健全な自己愛」が形成されます。また、適度な制限の栄養が度が過ぎる行動に供給されていくことによって、「他者を尊重する感覚」が形成されます。「健全な自己愛」と「他者を尊重する感覚」の両者が組合わさることによって、健全な人権意識ができ上がります。人権意識について理解するために、1948年に国連で採択された世界人権宣言の条項をいくつか見てみましょう。

世界人権宣言(谷川俊太郎訳)

第1条  みんな仲間だ 
わたしたちはみな、生まれながらにして自由です。 
ひとりひとりがかけがえのない人間であり、その値打ちも同じです。 
だからたがいによく考え、助けあわねばなりません。

第2条  差別はいやだ 
わたしたちはみな、意見の違いや、生まれ、男、女、宗教、 人種、ことば、皮膚の色の違いによって差別されるべきではありません。 
また、どんな国に生きていようと、その権利にかわりはありません。

第28条 この宣言がめざす社会 
この宣言が、口先だけで終わらないような世界を作ろうとする権利もまた、わたしたちのものです。 

第29条 権利と身勝手は違う 
わたしたちはみな、すべての人の自由と権利を守り、 住み良い世の中を作る為の義務を負っています。 
自分の自由と権利は、ほかの人々の自由と権利を守る時にのみ、制限されます。

第30条 権利を奪う「権利」はない 
この宣言でうたわれている自由と権利を、ほかの人の自由と権利をこわすために使ってはなりません。 
どんな国にも、集団にも、人にも、そのような権利はないのです。

世界人権宣言に示されていることはまさに、自分の権利と他者の権利を公平に扱うことが中心に据えられていると理解できるでしょう。健全な人権意識を有することによって、探究心を間違った使い方をするリスクを減らすことができます。探究心と健全な人権意識はヒトが活動する際の両輪として機能する必要があると私は考えています。

 

チャレンジ精神/探究心の形成

健全な自立性と行動の栄養が子どもの「試行錯誤の行動」に供給されていくと、子どもの心にはチャレンジ精神や探究心が形成されていきます。別の言い方をすると、失敗を恐れずに行動できる性質とも言えるでしょう。このような性質は、探求学舎における教育で非常に重要視されています。

チャレンジ精神の別の側面についても考えてみましょう。結論から言うと、チャレンジ精神があるとうつ病に対する耐性が高まります。逆に、チャレンジ精神が大きく損なわれた状態になると、人は強い無力感にとらわれることになります。このような状態を、心理学では学習性無力感と呼ぶことがあります。学習性無力感はうつ病の症状と重なる点の多い症状で、人以外の動物にも生じる状態です。そしてうつ病の治療法の一つである作業療法は、患者に興味のあることに取り組んでもらいチャレンジ精神(自己効力感)を取り戻すことによってうつ病から回復させよとしています。このようにチャレンジ精神/探究心はヒトが持っているクリエイティビティを発揮させるだけでなく、うつ病に対する耐性を高めるという機能も併せ持っています。

WHO世界保健機関によると、うつ病は2020年には世界で2番目に多い病気になると言われています。うつ病は個人の活動力を奪い仕事や勉強をできないようにし、幸福感を大きく損ないます。このように非常に大きな影響力を持っているうつ病に対して、探求学舎が行おうとしている教育活動はうつ病を予防する機能を持ち得ると言えます。

 

 

まとめ

  • 子育てメタ理論は、子どもに健全な人権意識とチャレンジ精神/探究心を育むためのガイドラインを示してくれます。
  • 健全な人権意識とチャレンジ精神/探究心は、個人のクリエイティビティを発揮させると同時に、将来うつ病にかかるリスクを下げる機能を持ちます。
  • 今秋頃に、子育てメタ理論のエビデンスをより確かなものにするための調査費用70万円をクラウドファンディングで調達する予定です。その際はご協力お願い致します。

 

続きの記事:チェックリストで分かる自分の子育てのクセとは?