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個性を自立力にするために興味を広げるべし

個性を自立力にするための子育てや教育のやり方について発信しています。発達障害の成人向けの話題も発信してます。クエストスクール代表荒川の個人ブログ

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・【随時更新】これまでに読んできた子育てや発達障害の周辺の本20冊以上
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学校では教えてくれないお金の教育:自立力とやる気を育てるお小遣いプログラム

子育て

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わが家で行っている「お小遣いプログラム」というものがあります。クエストスクールに入ってくださっているご家庭にもオススメしているものです。

お小遣いプログラムとは、子どもにチャレンジして欲しいことを親子で話し合って、子どもがチャレンジする毎にお小遣いをあげるというものです。お小遣いプログラムが、お金との付き合い方、自立力(大人になった時に必要となる自立の力)というものをどう育てていくか説明していきます。

 


お小遣いプログラムのステップ

ステップ1:親が、子どもに何にチャレンジして欲しいか考えて書き出す
ステップ2:親子で、書きだした項目のうちどれならできそうか話し合う
ステップ3:親子で、どの項目に幾らのお小遣いをつけるか話し合う
ステップ4:毎日、どの項目がどのくらいできたか確認してお小遣いを渡す


ステップ1:親が、子どもに何にチャレンジして欲しいか考えて書き出


このステップでは、親御さんが自分自身として、日頃どんな点で子どもにもう少しがんばってほしいと思っているかについて振り返ります。家族との関わり方について、勉強への取り組みについて、学校での過ごし方について、先生や友だちとの関わり方について、などです。例として、わが家の長男(5才、幼稚園年長)と行っている項目をお見せします。

長男のチャレンジ項目(紙に書き出しておく)

  1. お返事をする
    長男は、名前を5回位呼んでも返事をしないことがあります。彼の様子や話を聞いて事情を確かめると、聞こえていないわけではなく、返事をしなくても相手は分かっていると思っているようなフシがあります(アスペルガー症候群の想像力の障害を疑わせる)。
  2. 自分で着替える
    幼稚園に行く時には、制服に着替えます。彼は、毎日のルーティンは退屈でつまらないのであまり積極的にやりたくありません。自分でなるべく着替えるために設定しています。
  3. うんちをした後に自分でおしりを拭く
    彼はうんちをした後に自分でおしりを拭くのが好きではありません。どうやら、トイレットペーパーが自分の気にいるように切ったりたたんだりするのが面倒なことがネックになっているようです。面倒くささのハードルを超えるための一押しとして、この項目を設定しています。

  4. 妹に親切にする
    長女(2才)がまだわからないことが多く、長男が犠牲になることがしばしば起こります。例えば、車のどの座席に座るかというような時に「順番に座ろうね」と長男長女に伝えて納得させていても、後になってから長女が「やっぱりこっちがいい!」となってひどいパニックを起こすことがあります(それでその気分がずっと続きます)。そういう時に、年齢的にも聞き分けの聞く長男に「ちょっと代わってあげて」となることがあります。
    単にガマンさせるだけなのも可哀想なので、「妹に親切にする」という目標を作って、それができた時に良いことがあるという設定にしています。「親切をしても何も良いことがない」よりも、「新設をすれば良いことがある」という経験として認識してくれたほうがずっと良いです。

  5. みんなでお出かけする
    長男は基本的に、外出するまでに一苦労します。彼の性質上、外出先に着いてしまえば、その場を十二分に楽しむことができると分かっているので、何とか連れ出したい場合があります(例えば、川に遊びに行く、ブルーベリー狩りに行く、など)。
    そこで、「みんなでお出かけする」という項目を設定して、「室内でやっている遊びを終わらせて、玄関から出る」ことにごほうびが出るようにしています。

 他にもいくつか項目があるのですが、重要なものを取り上げました。年齢やそれぞれの子どもの好みや特徴に応じて、リストアップされる項目は変わってくるはずです。家事のお手伝い(掃除、食器洗いなど)もオススメです。

 

 

ステップ2:親子で、書きだした項目のうちどれならできそうか話し合う 

ステップ1で書きだした項目は、私が一人で考えて一方的に決めたものではありません。「これってできそう?」子どもに説明して話し合いながら、生活していく中で少しずつ増やしたり変化させていったものです。つまり、一度作ったら後はずっとそのままというものではなく、日々、親子で話をしあって一緒に作っていくものだということです。

もし、話し合いの中で、「親の意図」や「適切なやり方」がうまく伝わっていなければ、どんなにお小遣いをあげたってそれができるようにはなりません。どんなときにどんな風にして欲しいのかを、子どもにも理解しやすく伝えることが非常に大切です。伝わりやすい伝え方として、コミック会話を利用するとうまくいくことが多いです。

参考↓

 

 

ステップ3:親子で、どの項目に幾らのお小遣いをつけるか話し合う

このステップでは、書きだした項目に対して幾らのお小遣いを渡すかを話し合います。荒川家では以下のそれぞれについて次のように値段設定していますちなみに、以下のような書き方で紙に書いて部屋に貼ってあります。

  1. お返事をする:お返事一回につき5円
  2. 自分で着替える:一枚着るにつき5円
  3. うんちをした後に自分でおしりを拭く:一回のうんちごとに5円
  4. 妹に親切にする:一回の親切につき5円
  5. みんなでお出かけする:一回の外出につき1円

価格決定の根拠は、彼が欲しいと言っているものに調度よい期間で到達することができそうな価格、というものです。彼の場合はアクアプレイという8000円位するおもちゃが欲しいと言っているので、こんなさじ加減になっています(まだ5才なので実際に8000円までたどり着けるだけの計画性はないのですが)。

 

 

ステップ4:毎日、どの項目がどのくらいできたか確認してお小遣いを渡す

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このステップをわが家ではほぼ毎日行っています。おフロから上がった頃の時間に「今日はどのくらいできたか確認しよう」といって、今日一日を振り返ります(夜やり忘れたら朝やっています)。お返事はどのくらいできたか、妹に親切にできたか、など、具体的な場面を思い出して話しながら確認していきます。

ですから、親は普段の生活の中で子どもの行動を良く見ている必要があります。長男を呼んだ時に、何回くらい呼びかけたか。どんなときにどんな風に妹に親切にできていたか、などを覚えておきます(全部の場面を完璧に覚えておくとはいきませんが)。

そして毎日の確認の際に、「あの時には、2回位で返事ができた」「さっきは、5回位呼んだ」などと話をしていきます。現在の目安としては、2回呼んで返事ができたら5円というルールにしてあります。このようにルールを話し合っておくと、実際に呼びかける時に、「今、呼んだの2回目だよ」とこちらからヒントを出して、彼が返事がしやすくなるという効果もあります。

妹への親切に関しても同様で、何か2人が揉めている時に「親切にしておくとポイントがあるよ」と伝えて気持ちが収まるようなこともあります。

話し合いが終わったら、ペットボトルで作った貯金箱にお金を入れます。透明な入れ物に入れておいたほうが、どのくらいガンバっているか見えやすくて励みになります。

 

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お小遣いプログラムのヒントになっているもの

トークン・エコノミー(ごほうびシール)というやり方があります。ADHDの子どもに対して使うことがある行動療法という技法に含まれているやり方です(トークン・エコノミーは以下の本にも書かれている内容です。お小遣いプログラムは記載されていません)。

 

 

トークン・エコノミーは、何かができる毎にシールを貼っていって、シールが貯まると何かと交換できるようにルールを決めておく、というやり方のことです(以下は参考記事)。

 

こちらの本では、お金に関する教育の重要性をこの記事とは違った角度から説明してくれていてとても参考になります。

 

 

お小遣いプログラムとトークン・エコノミーの違い

お小遣いプログラムとトークン・エコノミーの違いは、次の通りです。

  1. 何かできた時に子どもに渡すものの違い。シールなのがトークン・エコノミー、丸い金属(お金)なのがお小遣いプログラム。
  2. 何を買うために何をどのくらいするか、という計画性を「より」育てやすいのがお小遣いプログラム。
  3. 計算の仕方や、硬貨の数え方について学んだりできるのがお小遣いプログラム。

つまり、お小遣いプログラムを利用したほうが、日常生活を自立的に生活していくための力を養っていきやすいということが言えると思います。

 

 

よくある疑問&質問

Q. ごほうびがないと何もできない人間になってしまうのでは?

A. 心理学ではこの説は否定されています。

やる気の仕組みとして、人間は最初は目に見えるごほうびや楽しみを期待して活動し、その後徐々に自分自身の心に湧き出るやる気によって活動するように移り変わっていくことが明らかになっています。専門的にはこれを「外発的動機付けから内発的動機付けに移り変わっていく」という言い方をします。

大人だって、お金を稼いで生活していくために仕事をします。仕事をしていく中で、多くの人が仕事そのものに対して一生懸命取り組んでいくようになっていくことを体験しているはずですよね。それを踏まえると、子どもに対してのお金の教育についても不安がらずに行えるのではないでしょうか。

 

Q. 当たり前のことをするのにお金を渡すのには抵抗があります

A. 私も最初に同じことを感じました。

ですが、トークン・エコノミーとお小遣いプログラムを比較してみると、何かできた時に渡すのがベタベタした紙(シール)なのか、丸い金属(お金)なのかという違いしかないとも考えられます。

日本人には「お金は汚い」という認識が強く刷り込まれているという言説もあるくらいですから、自分にもそういう感覚があるのかな、と思いました。

また、実際にやり続けてみると大人側の抵抗感もいつの間にかなくなっていきます。もし、それでもなにか抵抗が感じられるならその時はお小遣いプログラムをやめればいいと思います。

 

 

イベント告知

【保護者向けイベント】 学校では教えてくれないお金の教育:自立力とやる気を育てるお小遣いプログラム

8月29日土曜日に、渋谷でイベントを行います。今回のイベントは、 お小遣いプログラムをご家庭で実施するための下準備を行うものです。お小遣いプログラムにご興味ある方は以下のリンクから申込くださいませ。

申し込みフォーム

 

  

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