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個性を自立力にするために興味を広げるべし

個性を自立力にするための子育てや教育のやり方について発信しています。発達障害の成人向けの話題も発信してます。クエストスクール代表荒川の個人ブログ

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やる気教になってない?できない原因は「やる気がない」以外にも2つ考えられますよ

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人間には誰しも、できないことがあります。ここでは、「できない」ことを「できる」ようにするためには一体何が必要なのか考えてみます。できないことができるようになるためには次の3つの要素がそろう必要があると心理学(応用行動分析)では説明しています。3つの要素とは、

  1. 知識
  2. スキル
  3. やる気

です。この3つのうちのどれか一つでも欠けた状態では人はものごとをうまく行うことができません。逆の言い方をすると、何かができない状態の時に、この3つを適切に補うことで、できなかったことができるようになる可能性が高まります。

 

 

多くの人は「やる気が無いこと」ができない理由だと考える

一例として、私が以前テレビ番組で見かけたこんな場面を紹介します。

その番組は、大縄跳びをクラス40人みんなで跳ぶことを目標にして、活動している学級のドキュメンタリーでした。そのクラスは既に結構な練習量を重ねていて30人以上の子が大縄を跳ぶことができるようになっていたようでした。

問題となったのは、まだ跳ぶことができていない残りの数人の子です。ある時担任の先生は、跳べない子たちを集めて「なぜ跳べないのか」の話し合いをさせました。その話し合いの中で、先生は「君たちにやる気はあるのか?」ということを尋ねる場面が何度かあって、最終的にどの子も「できないのは自分にやる気が足りないからだ」という結論を口にして終わるというものでした。

それからさらに練習を重ねて、最終的にみんなが飛べるようになったように記憶しているのですが、「できないのは自分にやる気が足りないからだ」という結論に至らせてしまう指導には抵抗がありました。

私の感覚では、跳べていない子たちはすでにやる気が十分にあると考えます。なぜなら、自分で体育館に行って、できないながらにその活動に参加しているからです。そして、子どもたちはすでにやる気を持っているのに、それを「無い」と認識するようになってしまう状況に悲しさを感じます。なんてもったいないんだ。

 

 

できない状態を、車が目的地にたどり着けない状態に例えてみる

できない状態を、車が何らかの理由で目的地にたどり着けない状態に例えてみると、以下のような対応関係にあると考えられます。

知識:運転手が持っている知識(交通ルール、車内の扱い方、目的地への道順など)。運転手にこれらの知識がない時に、車をスタートさせられなかったり、目的地に辿りつけなかったりします。

スキル:エンジン、ハンドル、アクセル、ブレーキなど、車の仕組み全体が正しく動作すること。車の何処かに正しく動かない部分があれば、車は目的地まで走れません。

やる気:ガソリンなどの燃料。燃料が空では動けません。

このように、車が目的地に辿りつけないのにも、様々な理由があることが分かります。人が何かをできない時に「やる気がない」と追い立てるのは、車が目的地まで辿りつけない時に、ひたすらガソリンを入れ続けてタンクから溢れている状況に似ています。必要なことが実はアクセルの修理かもしれないのに、です。

 

 

「やる気がない」と指摘する代わりにどうすればいいか

以上のように考えた時にやるべきことは、どのように知識を正しく伝えるか、どのようにして正しいスキルを身につけるか、の2点です。大縄跳びの例でこの2つの補い方を考えると、

知識

知識の補い方の一例として、縄に入るタイミングを一緒に図るというやり方があります。生徒と一緒に回っている縄を見ながら、リズムを取って、

今だ(無言) 今だ(無言) 今だ(無言) 今だ(無言)

のような要領でタイミングを分かりやすくします。タイミングというのも「いつ、走り始めればいいか」という知識の一つです。

縄に入るタイミングの他に、どのくらいの距離から走ればいいか、どんな姿勢で走ればいいか、どんなジャンプの仕方をすればいいか、どの地点でジャンプすると引っかかりにくいか、など伝えられる知識はたくさんあります。

 

スキル

知識として知っていることと、実際にできることとには大きな隔たりがあります。スキルを補うためには、知識として知ったことを実際にやってみることが必要です。大縄に入る時のタイミングが難しい場合の練習の仕方も色々と考えられますが、例えば、

  1. 縄が回っていない状態で、低い姿勢で走る練習する
  2. 縄が回っていない状態で、低い姿勢で走って、正しい場所からジャンプして着地する練習をする
  3. 縄を回しながら、低い姿勢で走って、正しい場所からジャンプして着地する練習をする

このようなやり方で簡単なレベルから難しいレベルに徐々に変化させていくことができるでしょう。その他にも、その子が引っかかっている内容に応じていろいろな工夫ができます。

 

 

やる気の引き出し方にも色々ある

私が親御さんにおすすめするお小遣いプログラムというものがあります。このやり方は、やる気を引き出す助けになる手法です。「やる気が無い」と追い立てるやり方が、「嫌なことを避けるためにやりなさい」というネガティブなメッセージであるのに対し、お小遣いプログラムは「うれしいことのためにやってみよう」というポジティブなメッセージになります。子どもが受け取るメッセージの質が間逆なのですね。過剰なネガティブなメッセージは、子どものうつ病のリスクを高めるという弊害もあることがわかっています。お小遣いプログラムのやり方は以下の記事が参考になります。

 

 

まとめ

  • できない状態がある場合、知識、スキル、やる気、の3要素のそれぞれの状態を確認しましょう。
  • 3要素ごとに補うためのやり方は異なります。適切な補い方を選択しましょう。

 

 

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