PTSDの症状と心的外傷体験になる可能性のある出来事、過度の飲酒:少年少女の実態予測調査
論文の原題:PTSD symptoms, potentially traumatic event exposure, and binge drinking: A prospective study with a national sample of adolescents
▼要約の意訳
この調査は、PTSDとアルコール乱用の併存について調べるものです。PTSDとアルコール乱用の関係を調べた調査の結果は、いつも一貫しているとは限りません(注:関係がある、関係がない、という両方の結果が過去にでている)。また、思春期の少年少女を調べた調査もほとんどありません。また、心的外傷体験の経験数と、PTSDとアルコール乱用の関係について調べた調査もありません。そこでこの調査では、心的外傷体験の経験数と、PTSDとアルコール乱用の関係について明らかにします。
調査対象は1回以上、心的外傷体験を経験している2399人です。彼らは3年前と6年前にもPTSDの症状について調査を受けています。年齢は6年前の時点で12〜17歳でした。
結果は、心的外傷体験の経験数が増えるほど、PTSDの症状とアルコール乱用の程度が強まるというものでした。<専門的なので中略>。
分析から更に分かったことは、暴力を受ける心的外傷体験と、事故や災害などの心的外傷体験とを比べた場合、暴力を受ける心的外傷体験とPTSDとアルコール乱用が強く関係していることが示唆されました。