ADHDの子どものきょうだいはどんな気持ちでいるのか?
この調査は、ADHD(注意欠陥多動性障害)の子どものきょうだい(兄弟姉妹)が家庭の中でどのような体験をしながら生活しているのかを明らかにするために行われました。
インタビューと日記を11家族の43人の子どもから得て調べた結果、きょうだいは自分がADHDの子どもの犠牲になっていると感じていることがわかりました。犠牲になっている内容は以下のものです。
- 暴力を受けること
- 言葉による攻撃を受けることが多いこと
- ADHD児のペースでいろいろなことが行われるため、自分のことが尊重されにくいこと
また、他の家族は彼(彼女)が犠牲になっている気持ちを過小評価していることも明らかになりました。きょうだい児が感じている負担は、家族が考えているよりもずっと大きなものであるということです。
このことから、ADHDの子どもだけでなく他のすべての家族に対して支援を行う必要があると言えるでしょう。特に、きょうだいの健康や幸福を保っていくことが大切になるでしょう。
抄訳した論文の原題:Sibling Accounts of Attention Deficit Hyperactivity Disorder (ADHD)
▼アダルトチルドレンとしてのきょうだい児
親からしてみるとADHDの子どもがあまりにもパワフルであるため、きょうだい児に対する関わりがどうしても手薄になってしまう現状があるようです。
「発達障害のある子どものきょうだいたち―大人へのステップと支援」では、障害のある子どものきょうだいについて詳しく記載されています。

発達障害のある子どものきょうだいたち―大人へのステップと支援
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