ADHDの子どものいる家族へのペアレントトレーニングを促すために:レビューと今後の方向性
原題:Enhancements to the Behavioral Parent Training Paradigm for Families of Children With ADHD: Review and Future Directions
ADHD(注意欠陥多動性障害)の子どもを持つ親へのペアレントトレーニングは、ADHDの子どもの支援を行う上で有用な方法の一つです。長年にわたって多くの調査が行われ、ペアレントトレーニングが子どもの行動を改善し、親が不適切な子育てをしてしまうことを防ぐことが分かっています。いくつかの研究では、ペアレントトレーニングを行うことによって親がストレスを感じる度合いが減ることや、子どもの学校での行動が改善されることが報告されています。
しかしこれまでの研究では、様々な事情があってADHDと反抗挑戦性障害や行為障害を区別して調査されてきませんでした。そこでこの研究では、親の要因と子どもの要因を区別して、それぞれの要因が結果にどのように影響するのか調べていきます。また、今後のペアレントトレーニング研究の方向性についても考えます。
▼荒川コメント
親御さんがペアレントトレーニングを受け、家庭での子どもとの関わり方を変えることによって、子どもにも大人にも良いことがあるようです。先に紹介した薬物療法と上手に組み合わせてバランスを取っていくのが理想的なやり方なのかもしれません。