いじめられる側だけでなく、いじめている側もうつ傾向があるという事実
公立学校の中学1〜2年生454人を対象に、いじめの被害と加害に関する調査を行いました。調査の際には、性別、学年、人種、自尊心、抑うつについても調べました。
その結果、24%の生徒がいじめをしたことがあると答えました。女子よりも男子の方がいじめを行う傾向があるようです。また、中学2年生よりも1年生の方がいじめを行う傾向があるようです。いじめを行うことと人種には関係がないようでした(つまり、どんな人種でも加害者にも被害者にもなるということです)。いじめの加害も被害もないと答えた生徒と比較すると、いじめの加害者と被害者はどちらも抑うつの程度が高いようでした。自尊心が高いかどうかということと、いじめの被害と加害には明確な関係がないようでした。
▼荒川コメント
いじめの被害者だけでなく、加害者の側にも抑うつがあるという結果となりました。これが意味するのは、加害者の生徒も何らかの問題を抱えている可能性があるということです。いじめが起こったときには、被害者の生徒のケアを行うと同時に、加害者の生徒が抱えている問題についてもケアしていく必要があると言えるのではないでしょうか。
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