友達とうまく関われない子どものためのトレーニング
原題:Parent-assisted group treatment for friendship problems of children with autism spectrum disorders
アスペルガー症候群や高機能自閉症(両方を合わせて自閉症スペクトラム障害と言います)の子どもは、他のクラスメートと同じ通常の学級にいるケースがあります。ですが自閉症スペクトラム障害の子どもは他のクラスメートになじめないと感じることも多くあるようです。この論文では、自閉症スペクトラム障害の子どもが抱えているこうした困難を克服するためのトレーニングについて紹介します(ただし紹介するトレーニング方法によってすべての困難を克服できる訳ではありません)。子ども交流トレーニング(Children's Friendship Training )は、子ども同士の関係でよく起こることがある状況でどのように振る舞えば良いのかを、親子で練習するものです。このトレーニングを行うことによって、自閉症スペクトラム障害の子どもでも他の子どもとの関係を改善することができるようになります。
※自閉症スペクトラム障害(ASD)には似ている表現が多数あります。自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害などがあります。
▼荒川コメント
友人関係に困難を感じていると抑うつレベルが上がってしまうリスクがあります。元気のない状況が長期化してしまう前に、必要なトレーニングを行うことが必要です。
このようなトレーニングをソーシャルスキルトレーニング(SST)と言ったりもします。以下の本は絵が多用されていて分かりやすいかもしれません。他にもソーシャルスキルトレーニングで検索するといろいろな本が見つかります。本のレビューを見れば分かると思いますが、発達障害がない子どもでも、読んだ親でもためになる内容が含まれているはずです。

イラスト版 気持ちの伝え方―コミュニケーションに自信がつく44のトレーニング
- 作者: 高取しづか,JAMネットワーク
- 出版社/メーカー: 合同出版
- 発売日: 2007/07
- メディア: 単行本
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