子どもの学びを助けるために、やっていることを分解する課題分析が役に立つ!レゴ編

レゴで作品を完成させるまでの課題分析
ここではレゴが完成するまでの手順について課題分析してみます。課題分析とは、ある活動を始めてから終えるまでの手順を書き出すことを言います。具体的には以下のようなリストになります。ここでは画像のように、作り方を見ながら完成させるタイプのレゴを例にします。
- 説明書の正しいページを開く
- 説明書に従って必要なブロック見つけ出す
- 見つけ出したブロックを適切な場所にはめる
- 説明書と自分の手許のブロックを見比べて確認する
- もし間違いに気付いたら、正しい状態に修正するための手順を考える
- 完成するまで1〜5を繰り返す
このようにしてレゴを作り始めてから完成させるまでの手順を書き出すことによって、手順ごとの難易度や具体的な手助けの方法を考えやすくなります。
1〜6までの段階をすべて行えたときに初めて、「一人でレゴを組み立てることができる」と言うことができます。逆に、たった一つでもできない手順があれば完成させることができません。
※説明を分かりやすくするために今回は課題分析を1〜6の6段階に分けました。他の部分で子どもにつまずきがある場合には、もっと細かく手順を分解することが必要になるかもしれません。
はじめから終わりまでの手順の難易度を考える
そして次に、課題分析した項目について実際に子どもがやっているのを見ながら、どのような難しさがあるのかを確認します。難易度は以下の3つにするとわかりやすいでしょう(ちなみにここでの難易度設定は我が家の長男4才を参考にしています。同じ4才でも個人差があります)。
①今の時点でも子どもにできること
②工夫次第で子どもにもできること
③子どもには難しいこと(大人の直接的な手助けが必要なもの)
そして1〜6の手順それぞれについて難易度を書き込んでいくと、次のようになります。
①今の時点でも子どもにできること
- 説明書の正しいページを開く
- 見つけ出したブロックを適切な場所にはめる
- 説明書と自分の手許のブロックを見比べて確認する
- 完成するまで、ページをめくる、ブロックを探す、ブロックを組み合わせる、を繰り返す
②工夫次第で子どもにもできること
- 説明書に従って必要なブロック見つけ出す(ブロックを色ごとに分けて広いトレーに入れれば、子どもが自分で見つけられる)
③子どもには難しいこと(大人の直接的な手助けが必要なもの)
- もし間違いに気付いたら、正しい状態に修正するための手順を考える
このようにしてみると、①〜③の難易度のものが入り混じった状態にあることがわかります。そして簡単なパートであれば子どもでもできることが確認できるでしょう。このように、やることを分解することによって子どもにできることとできないことを分けることができます。そして、まだできない点については適切な補助(この例の場合はトレーを用意して、色ごとにブロックを分けること)をすることによって、子どもは大人の力を借りずに自分で取り組めるようになる場合があります。
※レゴの組み立て方と手助けの工夫に関する詳細:4歳児でもレゴが一人でできるようになる3つのコツ
まとめ
- 子どもができないことがあったら課題分析をしてみましょう。レゴ以外のことにも課題分析は使うことができます。
- 課題分析をして、子どもができることとできないことを分けてみましょう。
- 子どもができることは子どもにどんどん任せましょう。子ども一人では難しいことについては、大人が工夫することによって、一人で取り組めるようになる場合があります。
関連記事