漢字の書き取りが大嫌いで、将来、獣医になりたい小学生のためのカリキュラムの例
漢字の書き取りが大嫌いで、学校の勉強が嫌いになりかけている子がいるとします。そしてその子は動物や虫が大好きで、大きくなったら獣医さんになりたいと思っているとします。そんな子がいたとした時に、こんなふうに促していくと、ものを学ぶことが好きになっていくかもしれません。
ステップ1:好きなことを題材にした素材を渡してみる
その子は動物や虫が好きなので、図鑑やドキュメンタリーのようなものにも興味があるはずです。ですから、親御さんが比較的入手しやすいものでいいのでなにか探してみると良いと思います。例えば、「アゲハチョウ 生息」と検索するだけでもたくさん出てきます。例えば↓
小学生低学年の場合には、もう少し漢字が少ない素材を選んであげたほうが取り組みやすいと思います。
ステップ2:良い素材が見つかったら、素材の中の学校の教科と重なる部分がないか考えてみる
あらゆる素材には、国語・算数・理科・社会の4教科の要素が含まれています。どのように含まれているのか見て行きましょう。
国語の要素
アゲハチョウ図鑑の中には、チョウの名前が日本語で書かれていて、どんな場所にどんな季節に飛んでいるのかの説明が書いてあります。必ずしも、その子の学年で学ぶ漢字ではありませんが、好きな虫のことについて書いてあるのですから、自分から読んでみようとします。
算数の要素
チョウは種類によって大きさが異なります。大きさを理解するためには、長さを表す数字、長さの単位、などを理解する必要があります。定規を使って、数字と単位について触れることができます。また、良く飛んでいる時期が何がつ頃なのかを考えると、適温がどのくらいなのかについても考えることができるでしょう。
社会の要素
チョウは種類によって、住んでいる場所が異なります。アゲハチョウ図鑑の中にあるジャコウアゲハという種類は「京都府京田辺市」で写真を取られているようですので、そこがどのような場所なのか調べてみると、社会の科目で学ぶことについて知ることにつながります。どのように調べるかというと、googleマップで「京都府京田辺市」と打ち込んでみると、大体の場所がわかります。
ストリートビューを使ってみると、実際のその地域の風景が分かります。また、拡大縮小をしてみると、日本の地図の中でどのあたりの位置にあるのかが分かります。
理科の要素
虫という生き物をメインに扱っているので、 この活動全体が理科になっています。もう少し理科っぽくするのであれば、「アゲハチョウ 成長」でググってみると、こんなサイトが見つかります。
【卵→幼虫(アオムシ)→サナギ→成虫】
蝶類はこのような順番に成長することが分かります。じゃあ、他の虫はどうなんだろう?例えばカマキリは?「カマキリ 成長」で検索すると、
【卵→幼虫(小さいカマキリ)→脱皮を繰り返す→成虫】
という順に成長してくことが分かります。昆虫も種類によって成長過程が異なっているわけです。このような分析の仕方は理科的ですね。
そして小学生が大喜びするのが、チョウのような成長をするタイプを完全変態(かんぜんへんたい)、カマキリのような成長をするタイプを不完全変態(ふかんぜんへんたい)、と言います。(・∀・)"
ステップ3:学校の勉強以外にもやり方はある、と子どもに知らせる
学校の勉強が嫌になりかけているような子は、自信をなくしてしまっています。「自分は勉強ができないんだ・・・」と考えています。そのような気持ちになってしまったままでいるのは可愛そうですし、成長にとっても悪影響です。ですからステップ3では次のようなことを伝えます。
- 今日やった調べ物の中には、学校の4科目が全部入っています。
- 文字をたくさん読んだし、難しい漢字についても読み方を調べた(国語)。
- 長さ大きさについて調べた(算数)。
- チョウがどこに住んでいるのか、地図を調べた(社会)。
- 虫によって成長の仕方が違っていることについても調べた(理科)。
- さらに、自分でパソコンで検索した場合には情報処理についてもやってみたことになる。
- だから、学校の勉強だけが全てではない。自分が好きなことを調べることを通じてだって、自分が成長するためのいろんなことを経験することができる。
こんな感じのことを伝えてあげると、「なるほど!」となって意欲が増して、自信も保てるようになりやすくなります。また継続していくことによって、現在好きなことを中心にしながら少しずつ興味の範囲を広げていくことができます。そして興味の範囲を広げていった結果、目標である獣医になるための学力を身に着けていくことができるようになっていきます。
ステップ4:親御さんは学校の先生と交渉する
上記のやり方では必ずしも、学年の勉強の範囲に沿った学習ができない場合があります。そのような時に、なかなか気が進まない学校の宿題をやらないで怒られるようなことがあるとしたらどうすればよいのでしょうか?ここまでのステップをご家庭でやってみた上で、学校の先生と宿題の内容を変えることができないか相談して見てもいいかもしれません。
さらにやるとすれば
学ぶことに対してお小遣いプログラムを使ってみるのも手の一つです。お小遣いプログラムについては以下の記事を参考にしてみてください。
よさ気な本
進化系の本はたまらない。小学校低学年くらいの子には難しそうな漢字もありそう。
たくさん載っている。昆虫のウンコというトピックがあるとアピールしてあった。
恐竜もおさえておこう。600円弱とお買い得。