置いてかれた!:自転車に乗っている時にカン違いする5歳児の誤解を解くための話
うちの長男(5才)は、自転車にのることができます。自転車で一緒に走っているとこの画像のように、父の後方で叫び声を上げる状況になることがしょっちゅうあります。私には後ろが見えないので、いつの間にか距離があくことがあるんですね。そうなったときに彼は「キャー!!!」と叫んで「いじわるで、置いてかれた!」という訴えをするのです。そこで、こんな話をして「いじわるで」というカン違いを解消しました。
話すことは、
- 状況の確認。父と長男の見え方の違いがどうなっているか。
- これからどうすればいいか
という2ステップなります。
ステップ1:状況の確認ー走っている時は、パパは前しか見えない
まずは人は見え方が違っていることについて確認します。当たり前ですが、自転車で前方を走っている人は、前を向いて走っています。後ろを向きながら走っていると危ないので自ずとそうなります。
ですが、幼児や発達障害やその疑いのある子だと、その辺りのことがあやふやです。「自分が見ている光景、感じ方」と「他者が見ている光景、感じ方」が異なるということが想像できないことがあります。そのような点を考慮して、最初に「こういう状況だよね」と確認をする必要があるのです。セリフとしてはこんな感じになります。
父:自転車に乗っているときは、パパは前を向いて運転しているよね。ということは、後ろは見えていないよね。太郎(仮名)がどのくらい後ろにいるのかは、パパからはわからない。
太郎:そうだね(`・ω・´)
父:だから、パパはいじわるで太郎を置いていこうとしているわけじゃない。わかった?
太郎:分かった(`・ω・´)
ちなみに、うちの長男の認識のデフォルト(初期設定)は「いじわるされた」です。彼のものの見方に関する詳細は、以下の記事に記載されています。
ステップ2:これからどうすればいいか
これまでは、いかのような認識と行動の流れでした。
- 「いじわるで置いて行かれた」と認識する
- ヒドイ!「キャーー!!!ヽ(`Д´)ノ」と叫ぶ
ではどのようにすれば、カン違いや絶叫することをとどまらせることができるのか。
- いじわるではなく、距離が離れてしまうことはある。父に悪気はない。
- 距離が離れた時には「待ってー」と言う
こんな感じにすると父も長男も良い気分で自転車に乗り続けることができます。このステップで長男に伝える時のセリフはこんな感じになります。
父:(ステップ1の続きのセリフ)だから、パパまでの距離が離れた時に、太郎は「いじわるされた」と考える必要はない。怒らないでいい。わかった?
太郎:うん(`・ω・´)
父:じゃあ、「キャー!!」って言う代わりに何て言えば良いかね?
太郎:待って、とか?
父:うん、いい感じだね。そうしよう。
と、こんな感じのやり取りでした。「代わりになんて言えば良いかね?」という問いかけの代わりに最初から、「『待って』って言えばいいよ」と伝えても良いです。
まとめ
- 親と子で、お互いがその状況をどのように認識しているのか、確認し合いましょう。
- 確認し合った上で、どう考え、どう行動すればお互いに良い気分で関われるか共有しましょう。
このようなやり方は、子どもが何かに引っかかっている状況で常に役立つものです。私が代表をつとめているクエスト・スクールでも、ご家庭で続けられる親子のやり取りの仕方についてアドバイスしております。