AIBOの人間版みたいなOriHimeはコミュニケーションが取れない状況の人にかなり便利そう
遠隔だけど、親しくやり取りするためのデバイスであるテレプレゼンスの記事を書いたら、読者の方がOriHimeというロボットを教えて下さいました。 これはなかなか良さそうです。
上記の記事でも書いたのですが、学校に何らかの理由で行けない子がテレプレゼンスを利用してクラスに参加できると、クラスメートと「けっこう親密に」交流することができます。仮に学校にいけていない不登校の子に利用した場合に、リハビリとしての効果が期待できるのではないかと考えていました。OriHimeはすでにそのような利用を開始しているようです。
OriHimeを初めて導入した都内のフリースクールを見学してきました。先生「今日は、新しいお友達が授業に参加します」生徒「えー!ロボットじゃん!」先生「ロボットじゃなくてオリヒメだよ」(オリヒメ手をあげる)生徒「おお!動いた!こ...
Posted by Ory Laboratory (オリィ研究所) on 2015年9月18日
テレプレゼンスとOriHimeを比較すると、OriHimeの方がより、不登校の子に適していると思います。その理由は、OriHimeは体を動かして大きく感情表現をしてくれるからです。不登校の状態になっている子の中には、感情表現が難しくなってしまっている子もいます(表情が固い、言葉をあまり発しない、など)。そのような子がOriHimeを使うことによって、感情表現をしやすくなる可能性があります。たとえ、言葉を発することが難しくても、「両腕を上げる」という操作をするだけでも感情の表現はできるのですから。
機械に頼っていると、人はダメになるか?
感情表現を機械に頼っていると本人の感情表現ができなくなる、という批判がくる可能性を考慮して「機械に頼っていると、人はダメになるか?」について述べておきます。
まずは、OriHimeによる感情表現をしているとユーザー(ここでは不登校の子)は気持ちが楽になることが予想されます。気持ちが楽になると、その子自身の感情表現がしやすくなります。感情表現をしやすくなったら、あとはその感情を生身の自分の体や言葉でどのように表現すれば良いのかシミュレーションしていけば良いのです。
OriHimeの紹介
開発者の吉藤健太朗氏も不登校だったと動画の中で語っておられます。
OriHimeの使い方
セットアップも操作もかなり使いやすくなってるようです。
まだ個人向けには販売されていないみたいですね。これからにものすごく期待。外出できない子、家に友だちや先生を入れることが難しい子、が遠隔でちょっとずつ相手に慣れていくための使い方がどんどん開拓されていって欲しい。公式ページでは重度の肢体不自由の患者さんが利用されている様子などが紹介されています。