「偏見で語るな」と怒っている人が、自分の先入観にもろにハマって怒ってる件(自戒も込めて)
先月30万PVを記録した【検証】障害者差別発言とされているホリエモンのツイッターを順番に読んでみた(解説付き)というこのブログの記事があります。もともとこの記事は、堀江貴文氏が「障害者差別発言」をしたとされていたので、「本当にそうなの?」という自分の確認のために調べて記事にしたものでした。
それで結果的に、堀江氏が冤罪で炎上に見舞われていたことが明らかになったわけですが、その炎上に加わっている人の批判の中には「堀江は偏見で障害者差別するな」というようなツイートがあって、【人は自分の偏見については無自覚である】ことや、【人はわざわざ情報を精査しない】ということを改めて感じたわけです(もちろん私にだってそういうところがあります)。
こんなリアルな体験談
昔、私の知人のカップルが不仲になりつつあるという時がありました。そのときに私はAさんからBさんに対する不満話を聞いただけで、Bさんに文句を言ったら、Aさんにも非があることが分かって、どんでもなくバツの悪い感じを味わったことがあります(恥ずかしいなぁ)。
このときのあまりの恥ずかしさに、これ以降は、まずは事実関係を可能な範囲で確かめた上で、アクションを取ろうということに決めたのでした。そして常に、自分には見落としやカン違いが生じ得ることを踏まえて、あまり攻撃的になりすぎず礼儀を保ちつつ人に接することが大事だなと感じ続けているわけです。
自分が偏見や誤解にハマって、誰かを傷つけたりしないために、自分自身の傾向について知っておくこと、どうすればいいか決めておくことはとても大切です。
ネットでは誤解は解消されにくい
ネットで生じた偏見や誤解は、リアルで生じた偏見・誤解よりも相対的に解消されにくいと私は考えています。その理由はいくつかあって、
- Twitterでは、偏見や誤解に晒されている人は、それぞれの人がどんなふうに偏見や誤解をしているか分からないので、丁寧な弁解をすることができない。
- そもそも、偏見誤解をしている人は決めつけて掛かっている場合があるので、何を言っても「言い訳をしている」と捉える場合がある
- 例えば「【人名】 悪事」のような先入観がベースにある検索ワードで調べると、自分の偏見を支持する情報が入手できる場合が結構ある
などです。こういう認知的な歪みが生じ得ることは、中高生や発達障害のある方にも伝えていきたいところです。
偏見を自覚するにはどうすれば良いのか?
偏見を自覚するための私のやり方は以下の様なものです。
- 自分は勘違いや先入観でものを見ることがあると自覚しておく
- 新たな別の情報が入ってきた時に、自分の判断が変わる可能性があることを前もって考慮しておく(あとから判断が変わる可能性があるので、過度に批判的にならないようにする。怒り狂ったあとに「あれって不十分な情報で怒ってました」となるのはとても恥ずかしいのでやめる)
- 何か心に引っかかる情報が入ってきたら、ソース(情報源)を確認する。その際に、そこに書かれている言葉の意味を丁寧に解釈していく(最初から内容を決めつけて読むことを避ける)。
結構、面倒ですね。ですが、自分が悪い意味での偏見にとらわれないでものを見るためには欠かすことができないプロセスです。 「偏見」という人間の機能の合理的な側面についてはこちらの記事に書かれています。